あなたは典型的なブラジル料理といえば何を思い浮かべますか?
やっぱりシュラスコを思い浮かべるんじゃないでしょうか。
最近ではシュラスコは日本でもかなり認知されるようになってきましたね。
しかしブラジルは多様な文化を持っていて様々な料理があります。
ブラジルは移民国家でアフリカやらヨーロッパの影響を強く受けた料理がたくさんあります。
北部の料理ははアフリカとインディオの影響を強く持っていてまた、南部の料理はヨーロッパの影響を強く受けています。
それでは!地域ごとにどんな有名料理があるか見ていきましょう!
目次
フェジョアーダ
フェジョアーダはブラジルを代表する料理の1つです。
この料理は、昔、奴隷として連れて来られた黒人が、主人が食べずに捨てる(豚)部分を豆と一緒に煮込んで食べたのが始まりです。
材料は牛の干し肉、ソーセージ(リングイッサ)、豚のしっぽ、豚の耳などを豆と一緒に煮込んでご飯とコウベ(ケール)と呼ばれる葉っぱを刻んだものと一緒に食べます。
ムケッカ・カピシャーバ
ムケッカ・カピシャーバはエスピリット・サント州の料理ですがブラジル全土で有名です。
材料は、魚と野菜(玉ねぎ、トマト等)、魚は(バデージョ)や(ドウラード)と呼ばれる白身の魚を使っています。
ムケッカ・カピシャーバは専用の土鍋を使うと美味しく出来るらしいです。
この土鍋がモケッカ・カピシャーバを料理する上で欠かせないものです。
食べるときはご飯とピランを添えて食べるのが習慣のようです。
日本で美味しいムケッカが食べれるお店:shef pizza grill
パン・デ・ケイジョ
パン・デ・ケイジョはミナスジェライス州の伝統的な料理。
パン・デ・ケイジョは、ずばりモチモチのチーズパン。
ブラジルでは1950年代に一般的に食べられるようになりましたが歴史は古く18世紀には存在していたと言われています。
このパン・デ・ケイジョもやはり女性アフリカ人奴隷が最初に作ったと言われていて小麦粉はほとんどつかわず、キャッサバ粉を使用しています。
ブラジルではこれをよくカフェジーニョ(コーヒー)と一緒に食べます。
アカラジェ
アカラジェはバイーア州の伝統的料理。
このアカラジェは通りの屋台などで売られることが多いです。
作り方は、豆と玉ねぎのペースト状にしたものを円盤状に丸めてパーム油で揚げます。
その中に液体状の唐辛子とバタパー、カルルーそして少量の酢と少量の玉ねぎのペースト状のものとコエントロで味をつけた乾燥エビ、そして最後に緑のトマトをサンドして出来上がり!
ブラジルではあまり唐辛子を使わないようですが、アカラジェはピリッと辛いのが特徴になっています。
このアカラジェは黒人由来の料理ですが、ブラジル南部のドイツ系やイタリア系の白人にも人気があります。
タピオカ
タピオカはキャッサバ(マンジョウカ)のデンプンのことです。
タピオカのきちんとした起源はありますが、現在ではブラジルの北東部の料理ということで認識されています。
ブラジル風タピオカの作り方、食べ方はまずフライパンに粉フリ網を通してタピオカをフライパン一面にまんべんなく広げて、しばらくフライパンから分離するまで焼き、そしてお好みに合わせて鳥の燻製肉やチーズなどを乗せて半分に折って食べます。
また冷やして練乳などをかけて食べる方法もあります。
パット・ノ・トゥクピー
パット・ノ・トゥクピーはブラジル北部に位置するパラ州の料理。
パット・ノ・トゥクピーはマンジョウカいもの根っこから抽出された黄色の汁に焼いたアヒルの肉とジャンブーという植物を入れたものです。
パラ州ベレン市では毎年シーリオ・デ・ナザレというカトリック教のイベントがあり、パット・ノ・トゥクピーはイベントの当日の昼食に食べる習慣があります。
このパット・ノ・トゥクピーもそうですが、パラ州の料理はほとんどインディオが起源となっていて、なぜかどれもこれも日本人好みの味だそうです。
タカカー
タカカーもパラ州の料理。
この料理もインディオの影響を強く受けていると言えます。
タカカーとはトゥクピーとゴーマの混合汁に乾燥エビとジャンブーを入れたものです。
タカカーはベレン市では主に通りの屋台で売られていて特に暑い日の夕方によく売れるそうです。
アサイ
アサイはフルーツのことです。
今ではブラジル以外でも食べることが出来て日本でもスーパーで手に入りますよね。
このアサイはブラジルのパラ州で採れます。
パラ州といっても大半はベレン市近郊の川の辺りかパラ州北部にあるマラジョー島に集中しています。
アサイの実は一粒直経1センチくらいでそれを機械ですりつぶして果汁を抽出。
世界ではアイスクリームなどに加工されているケースなども多いようですが、パラ州の人々は液状のものに砂糖をたっぷりと入れてスプーンですくって飲んでいます。
現地のとれたてのアサイはドロっとしていて私達が飲んでいるアサイとはまた全然違った印象があります。
シュラスコ
シュラスコはブラジル南部のリオ・グランデ・ド・スール州の料理で部位ごとに分けられた肉の塊を大きな串に刺して火であぶります。
味付けは粗塩のみで肉の味そのものの味を味わえます。
シュラスコを食べさせる食堂をシュラスカリアといい、牧童のかっこうをしたウエイターが串刺された肉を持ってきて目の前で削ぎ落としてくれます。
また牛肉だけではなく、豚肉や鶏肉、鳥の心臓、ソーセージ、玉ねぎ、パイナップルなんかも提供されます。
日本のシュラスコはオーストラリアの肉を使っているところが多いみたいで、実際ブラジルの肉のシュラスコと食べ比べてみると違いがはっきりとわかります。
やっぱりシュラスコはブラジル産牛で食べたいものですね。
バヘアード
バヘアードはブラジル南部パラナ州の沿岸地帯の料理で約300年の歴史があります。
作り方は、土鍋にぶつ切りの牛肉、ベーコンを入れよくかき混ぜ、黒胡椒、コミーニョ、ニンニク、玉ねぎ、ベイリーフを入れた後にフタをしてから小麦粉を練って作った粘土でフタの周りを密閉し、約6時間ほど弱火で煮込むと出来上がり!
お客に出す時はマンジオッカの粉の上からバヘアードを乗せてお皿の中で、ぐちゃぐちゃになるまでかき混ぜてからバナナのぶつ切りを添えればOK。
パステウ
パステウとは薄い皮にミンチ肉やチーズや甘いものなどを詰めてある揚げ物。
パステウはブラジル中どこにでもあり、繁華街に行けば至る所で目にとまる。
ブラジル人でパステウを嫌いな人はいないんじゃないかと思うほど人気があります。
パステウの歴史
パステウは1940年代に日本人によってブラジルに流入したとも言われています。
一説によると餃子が起源になっているそうです。
初期の頃はサンパウロ周辺で食べられていたのが70年代までにはブラジル南部全域まで浸透しました。
コッシーニャ
コッシーニャは一見するとコロッケのように見えますが、じゃがいもは使っていません。
通常は鶏肉をさばいたものをピーマンや玉ねぎなどと炒めてそれを詰めて揚げています。
中にはクリームチーズを入れるのもOK。誕生パーティーなどでは定番の食べ物です。
コッシーニャの歴史
コッシーニャの誕生は19世紀までさかのぼります。
ちょうどサンパウロが工業的に発展している最中にコッシーニャもどんどん知られていくようになり工場などの出入り口で販売などされていたとか。
サンパウロ市で人気を得たために瞬く間にサンパウロ州全土まで知られるようになり1950年代にはリオデジャネイロやパラナ州でも人気となりました。
まとめ
ブラジルには100の国があると言われるくらい多種多様の文化と人種が入り混じっています。
そんな中で料理も多種多様でポルトガルやアフリカや先住民族などから持ち込まれたものもあって本当にバラエティに飛んでいます。
ここで紹介した以外にも多種多様な地方料理が存在しています。
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